英語ができるようになりたい! I wanna be able to sepak English!?

「英語ができるようになりたい!」を英訳するとどうなりますか?

I want to become able to speak English. でしたか?

そこに自分の英語学習の目標が反映されているのに気が付きましたか?

英語ができると言っても、読む、聞きとる、書く、話すと主に4つのスキルがあります。
Speak Englishと訳した人は、「会話ができるようになりたい」と暗に思っているわけです。

「読む」のはできるという人は少なからずいます。でも私の現在の英語学習の目標は「読む」なのです。職業柄、英語から日本語へのサイトトランスレーション(黙読しながら訳していく)もできますし、技術文書も新聞も雑誌も小説も英語で読むこともできます。

けれども「英語の字幕を読み取る」ことができないのです。
ぱっと見た瞬間に2行にまたがる短いセンテンスを画面が切り替わってしまう前に読み取ることができないのです。映画の最後に表示される出演者や監督、スタッフの名前など目が全然追いついていきません。

これはまだ一文字一文字アルファベットを追いかけて、一単語を読み取っているからです。
漢字と同じように、一単語をその全体的な形状(TやLのような背の高い文字があるか、gやyのような下に飛び出す文字があるかを含めた凸凹)から判断できるようになると、黙読の速度が速くなります。

単語認識の速度が速くなるだけではなく、黙読のスピードアップには、文の構成が瞬時に理解できることも必要です。そして英語には、日本語の接続詞に相当するロジックの展開を示唆する単語があまりないので、順接なのか逆接なのか、理由の説明なのか補足説明なのかも、文脈から判断しなければなりません。

読むのはできる、と自負している人は音読してみてください。発音練習ではありませんので、モゴモゴ言う程度で構いません。すんなり読める人は黙読も早いはず。つっかえる単語はその単語に慣れていない、目視で判断できていないということです。

ヒアリングも友達との会話が聞き取れるのと、ラジオのニュースが聞き取れるのと、映画のセリフが全部聞き取れるのとではレベルが違います。

読む、書く、聞く、話すのどれに力をいれて勉強するかのみならず、同じ読むにしても速度の問題なのか、文の構造の理解の問題なのか、イディオムを知らないせいか、語彙が少ないためか、などを解析するとTOEICの点数向上にもつながっていくことでしょう。


読むと書くの力をつけるには良書をたくさん読むことしかないというのは、国語(日本語)の勉強と同じです。「国語は苦手だけど英語はできるようになりたい」というのは、ちょっと達成が難しい目標だと思われます。
「読み書きはできないけれど、会話ならできる」ということであれば、英語圏の中に身をおくことで実現できるでしょう。移民の人達がそのよい例です。ネイティブのアメリカ人でも、ちゃんと教育を受けなかった人や勉強を放棄した人は、「聞く」と「話す」はできても「読む」と「書く」はできない人がたくさんいます。しかもその「聞く」と「話す」も口語やストリートランゲージ(俗語)であって、正統派の英語ではありません。


読み書きはできるけれども会話が苦手だった日本人が「話す」に力を入れることは大事なことです。けれども「聞く」と「話す」だけスキルを身につけても、英語ができることにはならないので気をつけてください。