英語学習法 その4 読書聞話

4月になり新学年が始まりますので、ここであらためて英語学習方法をおさらいしてみたいと思います。

読む、書く、聞く、話すのどれが一番簡単でどれが一番難しいと思いますか?

大抵の人は、読むのが一番簡単で話すのが一番難しいと言います。

けれどもアメリカに移民してきた人達や文盲の人達は、聞くことと話すことはできるけれど読み書きができません。

大人になってからの人生の全てをアメリカで過ごしている私ですが、映画の字幕を読むのが追いつかないという恥ずかしい状態です。話す時も日本語であれば故事成句や格言を使いこなすことはできますが、英語ではかなり苦労します。

英語にどのように勉強してきたか、現在英語にどのように接しているかによって、習得しやすいスキルとなかなかマスターできないスキルがあるということなのです。


どのスキルを習得したいかによって学習方法が異なります。

「読む」というスキルは文字を読む訓練を積むしかありません。活字でも画面の文字でもよいのですが、ひたすら読むことによって、目が一つ一つのアルファベットではなく、単語を一つの図形のように認識するように、さらには句や節を一つの塊として目が認識するように訓練するのです。

「書く」というスキルを習得したいのであれば、日記やメールを英語で書く習慣が役立ちます。そしてもし可能であれば、自分が書いたものを誰かに添削してもらうと、間違っていたところがわかるようになるのでさらに効果的です。書くことに少し慣れてきたら、英語に直訳するのではなく、自然な英語になるようにスキルアップを図ります。

「聞く」は耳が慣れさえすれば聞き取れるようになりますから、そういう意味では「書く」や「話す」のような能動的な行為よりは習得しやすいスキルです。ある程度ヒアリングができる人であれば、聞き流しをすることでネイティブの話すスピードについて行かれる練習をするとよいでしょうし、初心者の人は、音読を繰り返したり、テキストを使って内容をまず把握してからそれを聞くと聞き取れる単語が多くなります。

「話す」ことは難しいスキルのように思われがちですが、何を言いたいかは自分が承知しているわけですしスピードもコントロールできるのですから、基本構文(S+V、S+V+O)さえできれば、誰でも話すことはできるのです。ただしある程度、語彙が揃わないと、手も足も出ないというハンデはあります。

英語ができるようになりたいと思っている人は、まずこの4つのスキルのうちどれを習得したいのかを選ぶと良いと思います。そしてそのスキルの習得に適した学習方法を続けると、3ヶ月もすれば上達が実感できるのではないでしょうか。


日経BPのIPproウォッチャーでも目標別学習法について解説しています。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20070711/277258/