Intelligence はスパイの知能指数を表わす?!

Intelligence は日本語のインテリの語源にもなっているほど、お馴染みの単語。
知性とか頭脳とかが定訳。
形容詞のintelligentにすると、そのニュアンスがよくわかる。
(日本語で使われている意味と全く同じなので。でもカタカナで書いたインテリが持つガリ勉というニュアンスはないです。)


He is intelligent. 彼は頭脳明晰だ。(口語ではHe is brilliant.と言うこともよくあります。)


よく似た単語にintellect (形容詞:intellectual)というのがあります。

She is intellectual. 彼女は聡明だ。


intelligence と intellect。どちらもよく使うし、違いはほとんど無いように思えるけれど、どこかで使い分けている。そこで、英英辞典で調べてみました。


簡単に言うと、同義語としてinterchangeable に使えます。
けれども敢えて違いを探っていくと、両者のニュアンスの違いが見えてきました。

Intelligence
capacity to acquire and apply knowledge
practical manifestation of knowledge
putting knowledge into use


Intellect
capacity of knowledge and understanding one was born with
ability to learn and reason


さすが英英辞典。痒いところに手が届く解説を見つけました。
いずれの場合も生まれ備わった頭の良さ(intellect)が必要ですが、その知能を使って得た知識を活用できればintelligentとなり、知識を得るだけでとどまってしまうとknowlegeable(博識)。

せっかく能力がありながらそれを活用しないと、せっかくのintellectも無駄になってしまうというわけです。

「回転が速い」という特質もintellectの一つかも知れません。
あいつは切れるやつだ。"He is very sharp. "
(短気を起こして暴力を働くという意味の「キレる」ではありません。)


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実はここからが本題で、intelligence には諜報という意味があります。
知性やインテリジェンスの裏に隠れた意味だと思っていたので紹介しようと考えたのですが、英辞郎には元の意味よりもこの意味での例文ばかりが多載されていたのでここでは割愛します。


諜報は単なる情報(information)ではなく、スパイ関連の情報というニュアンスがあります。
Intelligence Bureau、Intelligence Agency: 諜報局
Intelligence agent:スパイ、諜報員(agenet と略されることも多い。)

Intelligenceはスパイ映画などではよく"intel"と略されています。
外国のスパイ組織は諜報局なのですが、戦争放棄している日本の場合は「諜報」という日本語にちょっと敏感というのも興味深い。(『Intel入ってる』は秘密情報たっぷりのPC?!というのは冗談ですが。)

「諜報』の場合はintelect と intelligenceは interchangeable には使えません。

諜報部員は intelligentで秘密情報を収集するスパイ。一方、工作員は秘密裏に行動するスパイなのかしらなどと、余計なことを考えながらスパイ小説を楽しんでいるミッキーです。