学校教育に私の勉学の邪魔はさせない:Oxymoron (矛盾法)

昨日のエントリーで、イギリスの学校制度の歴史や最近の代替教育法(在宅教育)について触れました。

そうしたら、偶然

I have never let my schooling interfere with my education.

というマーク・トゥエインの言葉に出会ったので、今日はoxymoronについて紹介しようと思います。


Oxymoron は

any variety of tantalizing, self-contradictory statements or observations that on the surface appear false or illogical, but at a deeper level are true, often profoundly true.

と定義されています。

「知的興味をそそる、うずうずさせるような、一見矛盾するように思えるものの実は奥深いところでは矛盾していない、時としてはっとさせられるような真実を付いていることが多い表現(意見や観察)」がoxymoron。日本語では『矛盾法』と訳されています。でも矛盾法と言ったのでは、そのtantalizaingなサプライズの喜びが失われてしまいますので、いくつか代表的な例を紹介しましょう。


To lead the people, walk behind them.老子
→ 人民を先導するには、彼らの後ろから歩いていくことである。


There is no exception to the rule that every rule has an exception. (James Thurber)
→ どのルールにも必ず例外があるというルールに例外はない。


I love mankind - it's people I can't stand. (Charles M. Shulz)
→ 人類は愛している。我慢できないのは人間なんだ。


老子の言葉は元は中国語だったはず(おそらく「欲先民,必以身后之」)で、これが矛盾法と当時認識されていたかどうかはさだかではありませんが、冒頭の定義にもあるように、oxymoron には、まったくその通りとうなずける真実が潜んでおり、逆に矛盾法であることに気が付かないこともあるかも知れません。


夏休みの課題図書に
『Oxymoronica: paradoxical wit and wisdom from history's greatest wordsmiths』Mardy Grothe著
(ISBN 978-0-06-053699-2)
はいかがでしょう? 例文集なのでさらっと読めます。