品質管理 Qualityも様々

製品品質といえば、まずQualityという単語が思い浮かびます。ハードウエアやソフトウエア両方に使える汎用性の高い用語です。

もう少しバリエーションを広げたい場合を考えて、類似の表現を考えてみました。


ハードウエアの場合:
QualityとReliabilityを意図的に使い分けてる場合もあります。
その場合は、主に製造や製造工程に関わる品質を指す時にquality、コンポーネント選定や設計そのものに関わる場合をreliabilityいう用語を使うことが多いです。
逆に言うと、qualityを製造品質ということになります。Reliabilityは信頼性が定訳ですが、長期運用した時の品質(設計やコンポーネント選定に関わる問題)というニュアンスがあることも覚えておくと良いでしょう。


関連用語に「着荷不良」があります。出荷試験まではちゃんと合格していたのに、開梱したら傷が付いていた、電源投入しないなど、輸送中に発生した問題(製造品質の問題が輸送要素によって表面化したものも含む)を指します。定訳はDoA(Dead of Arrival)。到着時に死亡していたというのが直訳。医療関係者の間で「死亡到着」と言われている、病院搬送時には既に死亡していたという状態を表わしたのが語源です。


関連用語をさらに考えて見ましょう。

初期不良:initial quality

着荷不良ではないけれど、納入後1ヶ月以内に(電源投入後比較的すぐに)発生する問題を初期不良とし、これも製造起因の不具合としてQuality問題扱いにすることが多いです。

(経年)劣化:degradation

リグレッションテストのことを「デグレ」という日本人が多いですが、リグレとデグレは別物です。デグレはあくまでも性能が劣化することです。degradationは時間の経過による性能劣化だけではなく、負荷による性能劣化もありますので、日本語から英語への訳語と英語から日本語への訳語は必ずしも一致しないことに注意が必要です。

CFD:Customer Found Defect、故障、バグ
ユーザーが使い始めてから現場で見つかった不具合。ユーザーからTACやサポートセンターに報告されるのでCFDと言います。ハードウエアなら「故障」として報告され、返品・修理のプロセスへと進んでいきます。ソフトウエアなら「バグ」として報告され、メーカーがFixを出し、パッチ・バージョンアップのプロセスへと進んでいきます。

故障、不良、不具合、バグ:defect(可算語)
バグは通称で口語表現です。オフィシャル(?)な表現はdefect(不具合)でしょう。

この続きはまた後ほど