瞬停

今年の日本は例年にも増して猛暑ですね。本当に暑い日々が続いています。
この暑さは日本だけではなく、ロシアなどヨーロッパでも発生しているようです。


猛暑と聞くと、冷房(エアコン=AC)による電力需要の急増が原因の停電が気になります。
停電が無い日本と比べて、アメリカはけっこう頻繁に停電があります。

猛暑によるエアコンの使用が増えて、需要が供給を上回ってしまった場合。ウォームビズという概念が普及していないアメリカでは、夏に停電や電力供給制限がよく発生します。

その他にもカリフォルニアでは、配電系インフラが老朽化しており、冬の嵐(暴風雨)の時期になると、倒木で電線が切れたり、マンホールの浸水で停電になったりすることがよくあります。
毎年ハリケーンがやってくる南東部でも同じような被害があるはず。

中西部では、大雪で送電線が凍結したり、雪の重みで架線が切れたりということもあるのです。


停電は Power outage
故障する、ダウンする、と言う意味の名詞 outage (outの名詞形)に電力を意味するpowerを冠します。


Brown out と言えば、全域に渡る停電ではなく、電力需要を制御するための区画(ブロック)単位での計画的な停電です。
広域停電は、black out。辺りが真っ暗闇に包まれた様子を彷彿させます。


停電がない日本でも「瞬停(瞬間的な停電)」はあるかも知れません。
どの程度に短い停電であれば「瞬停」となるのか、その定義はさておいて。
瞬停を辞書で引いて見るとすぐには訳語が出てきませんでした。

その場合は、瞬断で応用するとよいのではないでしょうか?

instantaneous interruption、instantaneous power interruption あたりが妥当と思われます。
UPS (uninterrupted power supply)が活躍するのがこの瞬停です。


大企業やデータセンターでは、停電になると、まずUPSが瞬停を検知、瞬時に復旧しない場合はバッテリ(battery)に切り替わり、自家発電(power generation)の準備を始めます。発電機(power generator)は、工業用ではディーゼルが主、家庭用だとディーゼルかプロパンガスが主となります。


サンフランシスコがある北カリフォルニアは今年も冷夏なので、空調設備による電力需要の増加はあまりなく、brown outの警報も出ていませんが、日本は猛暑。ヒートアイランド現象の緩和、住宅の断熱の工夫など、エコに対する関心が高まる夏でもあります。