念には念を Measure twice cut once

『念には念をいれて』という表現が会議に出てきました。

ある辞書には"make assurance double sure"と出ていましたが、個人的にはまだこの表現に出会ったことがありません。その代わり、よく耳にする表現は、"Measure twice cut once”。直訳すれば「2回測ってから1回切る」ということで、切ってしまってからでは取り返しがつかないので、切る前に念入りに測って間違いのないようにするということ。意訳としては「念には念を入れて」が当てはまるのではないかと思います。

似たような表現として、『石橋を叩いて渡る』があります。私が調べた辞書には英訳は載っていませんでした。通訳する場面では、意訳にしろ直訳にしろ、即座に何か訳出しなければなりませんので、どのような表現が可能かを考えてみました。
"Tap the stone bridge to check its sturdiness before crossing it"とそのまま直訳するのも一つの手です。(「叩く」を何と訳すかだけでもかなり悩んでしまいますが。)

このように解析してみると「念入り」というよりは慎重というニュアンスがあることに気が付きます。
「慎重」の訳ならconservativeが定番。
石橋を叩いて渡るくらいの慎重派ならultra-conservative?
(会議中にultra-conservativeと言う訳を使ったらきっとアメリカ人にはウケルと思いますよ。)

すぐに適切な訳語が思い浮かばない場合には、連想ゲーム式に発想を膨らませてみましょう。よいアイデアが閃くことがよくあります。