集中検討会 War Room Meeting

今日のテーマは「集中検討会」です。

システム開発の要件検討や、障害時のRCA(根本原因解析)の検討会など、IT分野に限らず、「集中検討」という日本語はよく使われます。辞書で引いてもなかなか出てこない単語です。


集中検討会を開いて討議したいと思います。
⇒ We would like to propose a war room meeting to discuss that issue.


戦略(strategy)や作戦(tactics)など軍事用語が流用されることがよくありますが、このwar room meetingもその一環です。
war roomは司令室、参謀本部という意味です。

集中検討会をconcentrated review meetingとかfocus meetingなど直訳することもできますが、ニュアンスとしては、war room meetingがぴったりくるような気がします。war room meetingはあくまでも、流用された用語なので、他にも集中検討会に相当する用語はあると思います。


例えば、臨床医療の分野では、「症例検討会」というミーティングがあります。
ある患者さんの事例(症例)を対象に詳細なディスカッションをするというものです。この場合はケーススタディ(case study)という用語が一般的には使われています。

いろいろな制約に捕らわれずに自由にアイデアを出しあうという性格を持った集中検討会であれば「brainstorming」という用語が定番です。
頭脳の中で、いろいろなアイデアが湧き上がって嵐のような状態になるというイメージでしょうか。
元々はbrain-stormingというハイフンでつないだ連結語でしたが、最近は単語(one word)となってbrainstormingと表記されるのが通常です。


先ほど集中検討会を直訳するとfocus meetingになるかも知れないと述べましたが、Focus Group Meetingという用語があります。これは、日本流に言うとモニターの人に集まってもらって意見を聞いたり、商品を試してもらったりして調査するということです。Focus Groupに参加する消費者を日本語ではモニターといいますが、英語ではmonitorとは言いませんので注意が必要です。あくまでもparticipant。フォーカスグループの参加者ということです。


この日本語は英語で何と言うのだろう?という疑問をきっかけに英語表現を探し、見つかった英語表現はどのようなシチュエーションで使えるのかと日本語の対訳を探す。
また、おもしろい英語表現に出会った時に、日本語での対訳を考え、さらにその日本語の用語を再度英訳してみるという日本語 ⇒ 英語 ⇒ 日本語英語 ⇒ 日本語 ⇒英語 のクローズループが英語学習には効果的だと思います。

またFocus Group Meetingのように関連用語を探す等の連想学習法も、用語を覚える時に役立ちます。