Flexibility 柔軟性 と Elasticity 弾力性 クラウドと仮想化
しなやかに対応するという意味で多用されているフレキシビリティ。
口語では「柔軟性」ということはほとんど無いのではないかと思うほど、お馴染みになった言葉です。
ところが(そのせいか?)、最近、Elasticityという単語を見かけるようになりました。
伸縮性、弾力性というのが直訳です。
強いて言えば、Flexが前後に折り曲がる柔らかさをイメージさせるのに対しElasticは伸び縮み、剛柔、緩急の使い分けのにおいがします。
おそらくFlexibilityとElasticityは同義語としてinterchangeableで使えるでしょう。
Elasticityという用語が出てきた背景に、クラウドと仮想化があります。
需要に合わせてダイナミックにリソース(CPU、ストレージ、通信帯域)を割り当てることができるというのが仮想化です。自前でこのようなリソースを所有しなくても、ネットワークに接続さえできればこのようなリソースが利用できるというのがクラウド(図の中でネットワークを雲で表現していたため)のコンセプトです。
柔軟にリソースの割当を変更できるという意味ではフレキシビリティでも良いのですが、リソースの量を変えることができる、大きくもできれば小さくもできるという意味で弾力性(Elasticity)という用語を使うようになったのです。
エラスティシティはまだカタカナ語として市民権を得ていないようなので、「弾力性」という訳語が使われると思います。